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官能相場小説「貞夫と相場」

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貞夫と相場

ほとんどの人は気づいていないが、チャートには性別がある。ベッドに横たわる洋子のやわらかな身体を眺めながら貞夫は思った。



煙草に火を点け、PC画面上の「ゲームストップ」のチャートを覗く。「まるで男だ」と洋子に気づかれないように一人で笑った。









男は一気に燃え上がるが、コトが終わると急激に冷めていく。その一連の快感の動きを表したようなチャートだ。現に貞夫は起き上がって、これから場が開くニューヨーク市場のことを考えている。


なぜ、ゲームストップのチャートがこのようなカタチをしているかというと、レディットという掲示板に個人投資家が集まり、ショート筋を焼き尽くすために集結して買い上がったからだ。





快楽の頂点を目指して一気に駆け上がる感じは、まるでさっきまでの自分のようである。しかし、男型のチャートには近づいてはいけない。





下手をしたら自分が入ったところが快楽の頂点であって、そこからは一気に熱が冷めていく下り坂かもしれないからだ。





やはり株を買うときは「女型」のチャートを形成できる銘柄に限る。貞夫は「V」と一文字だけ打ち込む。





画面にうつされたのは、寄せては返す波のように、小さな上下を繰り返しながらヒタヒタと絶頂を目指してのぼりつめていくチャート。





そして、一度は頂点に達したのかと思いきや、ずっと先にまだ見果てぬ頂点があるのではないかと「もっと、もっと」と快楽を貪るようなチャート。ビザだ。





ゲームストップが一気に頂点にのぼり詰め、一気に冷めていく男のチャートなら、ビザは女のチャートだ。ゆっくり時間をかけてヒタヒタとのぼりつめていく。





そして頂点に達してもしばらくその快感は続き、さらにゆっくりと上昇し続ける。現にさっきまで眉根にしわを寄せながら喘いでいた洋子の顔はうっとりとしたものに変わっている。



貞夫は洋子の身体とPC画面を見比べて、一瞬遠い目をした。場が開く前に日課の “ウォール・ストリート・ァナ~ル” でニュースをチェックするか迷ったが、欲望のほうが勝った。





テーブルに置いたままのグラスを持ち上げて、ウィスキーを流し込み、その口を洋子の秘所に押しつける。それを予期できなかった洋子の身体は、まるでリーマンショックの時の市場参加者のように激しく動揺した。





さぁ、もう一回戦だ。貞夫は自分のモノがゲームストップのようにぐんぐんと元気になっていくのを感じた。





ーーーーーーーーーー





その日、謎の巨大生物がハドソン川からマンハッタンに泳いで向かっているのが原因で、ニューヨーク市場は場が開くと同時に60%以上を下げる大暴落になった。



貞夫は洋子の身体の上で文字通り “大暴れ” していたが、株式市場が大暴れしているとは夢にも思わなかった。“ウォール・ストリート・ァナ~ル”を日課どおり読んでいれば、逃げ切れたかもしれなかったのだった。  

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